シンガポールはアジアのシリコンバレーを目指しているといわれ、政府も非常に積極的にスタートアップ支援に関わっている。現にA*STAR、Early Stage Venture Fund (ESVF)、Sector Specific Accelerator (SSA) program等、複数の政府系ファンドや支援プログラムが存在している(詳細はこちらの記事に詳しい)。
そのような環境で実際にその後飛躍したスタートアップを見出しているVCはどこなのだろうか。ここでは、SeriesA以上のラウンドでの投資を主に行うVCを紹介。シード出資を行うアクセラレーターについては次の記事で紹介する。
■概要
・設立:2011年
・出資レンジ:USD500,000~USD1 million
・ポートフォリオ数:約30社
■特徴
政府系機関によるイニシアチブであるTISとESVFのサポートを受けているVCファーム。
■主なスタートアップ
bilna.com, AngelList, carousell, redmart, GoQuo,Laku6, tradegecko
■概要
・設立:2012年
・出資レンジ:USD500,000~USD7 million
・ポートフォリオ数:約30社
■特徴
主に東南アジア、インド、中国、米国を拠点とするスタートアップへの投資を行う。こちらも政府系機関によるイニシアチブであるTISとESVFのサポートを受けている。代表はインド系のAmit Anand氏。
■主なスタートアップ
pokkt, voyagin, travelmob, docdoc, tradegecko
■概要
・設立:2010年
・出資レンジ:USD500,000~USD1 million
・ポートフォリオ数:約10社
■特徴
名前のとおりメディア事業への投資が多い。特徴は、シンガポール外の東南アジアでビジネスをする企業と限定していること(シンガポールにオフィスをもつのは可)。一つの国である程度成功したサービスを域内他の国に展開する際の支援を得意とする。
ほとんどの場合以降のラウンドでも投資(フォロー投資)を行ってくれる。
■主なスタートアップ
WearYouWant, FoodRunner, GoQuo, migme
■概要
・設立:N/A
・出資レンジ:USD5 million~USD10 million
・ポートフォリオ数:約40社
■特徴
シンガポールの大手通信事業者SingTelによるベンチャーキャピタル。ファンドサイズはUSD200 million。アジアに限らず、欧米や米国企業にも積極的に投資を行う。
■主なスタートアップ
Ruckus Wireless, TubeMogul, pokkt, migme
■概要
・設立:N/A
・出資レンジ:USD1 million~USD10 million
・ポートフォリオ数:約10社
■特徴
コンシューマー向けサービス、メディア、小売、テクノロジー領域を得意とする。
東南アジア地域のみならず、欧米等のスタートアップへの投資も積極的に行う。
■主なスタートアップ
CashCashPinoy
■概要
・設立:2014年
・出資レンジ:USD1 million 〜 USD10 million
・ポートフォリオ数:約10社
■特徴
主にSeriesA~SeriesBフェーズにいる東南アジアのスタートアップへ投資。
■主なスタートアップ
redmart, jualo.com, tradegecko
続く。